12月8日、余市町立黒川小学校6年生の総合学習にて『福祉について』お話しさせて頂く機会がありました。昨年に引き続き2回目となります。
高齢や身体障害などどのような状態になっても、住んでいる地域がどうなったら住みやすくなるのかなどを考える授業です。
小学生は、身近にあるバリアフリーや盲導犬など福祉のことを調べたりしているそうです。その学習の一環として、高齢者福祉施設で働いている私たちからお話しをさせていただきました。
当施設から援助員2人、生活相談員、栄養士の4人で、1時間半という時間を頂き、3部構成で行いました。1部は高齢者福祉のこと、2部は車いす体験、3部は施設の高齢者の食事についてです。
<1部>
加齢に伴う老化や低下する体の機能、認知症のことについて触れ、高齢者が住みよい町になるには何が必要か考えました。高齢者が大変になってくることに対応する配食サービスや訪問サービスがあること、そして、目的に合わせた様々な入所施設についても説明しました。高齢になっても住み慣れた自宅で過ごすには、近隣の方の理解とサポートが大切であることをお話ししました。
「フルーツ・シャトーを知っている人!」という問いに多くの児童が手を挙げてくれ、当施設の存在を知っている児童が多いことが印象的でした。
<2部>
阿部隆志援助員と笹山千尋援助員は、黒川小の卒業生です。福祉用具の説明や自分たちが介護職員になったきっかけ、現在仕事を行う上で感じていることなどをお話しました。「大変なこともあるけれど、入居者から感謝の言葉を頂くことで癒される。これからも頑張りたいです」と、高齢者の方とかかわる仕事のやりがいも伝えました。
今はスーパーなどにも置いてあるのでかなり身近な福祉用具になりましたが、初めて触る児童も多かったようです。
2人1組となり「押しますね」と、車いすに乗っている友達にしっかり声かけをしてから車いすを押してくれました。車いすを押す人は「ブレーキはどこ?」と探したり、乗っている人は「楽で、どこまでも行けそう!」など、様々な感想がありました。
<3部>
栄養士からのお話しです。「給食で何が好きですか?」という問いには「ラーメン!」「牛乳!!」などなど、お昼の時間帯ということもあり児童たちはこの後にある給食が待ちきれない様子でした。
当施設で提供している食事を紹介し、入居者もラーメンやカレーライス、お寿司が好きなことを伝えると、「へー、そうなんだ!」と、驚いている児童もいました。季節に合わせた行事食は、季節のものを使うことで栄養価も高く食の楽しみにもつながります。また、加齢に伴い飲み込む力や噛む力が弱くなり「安全なおいしい食事」が提供できるよう段階を踏まえて「刻み」「極刻み」「ゼリー」「ミキサー」などの嚥下困難食を説明しました。
いつまでもおいしく食事ができるように、「よく噛むこと、そして自分の歯を大切にすることが大事」とお話ししました。
今回の機会で、少しでも高齢者や福祉への興味・関心につながってくれたらうれしいなと思います。