介護の魅力フェアinよいち


「介護の魅力フェアinよいち」を10月16日に開催しました。

フルーツ・シャトーよいちにて、地域の方や入居者家族、学生の方々を対象に講演会や福祉機器の体験や見学を通した体験型イベントです。平成27年より、毎年行っており、学生参加者には介護の魅力を広く知って頂き、将来の担い手になってほしいという目的で行っています。

講演会では、余市町出身で札幌市在住の福祉環境のコンサルタントを行う松浦秀則さんに「今日からできるバリアフリー ~人との関わりで人生は変わる~」と題し、車いすユーザーの視点からお話をして頂きました。松浦さんは、先天性の二分脊椎症により2歳の時から車いすを使っています。昨年、札幌でユニバーサルデザインアドバイザーとして、「株式会社Atem」を設立しました。

講師の松浦さん

講演では、幼少期の経験、車いすソフトボールで訪れたアメリカで感じた日本の福祉環境との違いなどを主に話されました。幼少期は、周りとの違いに悩まされた日々を送っていましたが、友達から「車いすだということを忘れていた」という言葉がとても嬉しかったという話では、会場で涙を流される方もいました。

また、松浦さんが重い荷物を持っていて運ぶのが大変なとき、知らない人から「大丈夫ですか?」と声をかけられても「大丈夫です」と返答したとのお話がありました。「何かお手伝いしましょうか?」という声のかけられ方だと頼みやすいという、実体験を踏まえたお話もしてくれました。

学生さんへお昼ごはんの準備

続いて、第二部の学生職業体験です。町内外の高校生や大学生、先生など25名の参加がありました。体験前に、施設での昼食メニュー「ソースかつ丼」と嚥下困難食を用意し試食して頂きました。

次に、介護実演です。職員が援助員役・入居者役に分かれて、『昼食を食べ終わった入居者への介護場面』を想定した実演を行いました。寒くなってきたので上着を提案したり、口腔ケアを促したりという場面では、「なぜこのような声かけをしたのか」「どのようなことを大切にしているのか」など、実況・解説も入れ、実演しました。学生さんたちは、とても熱心に見てくれました。

この後、学生さんたちは4つのグループに分かれて、介護機器の体験、施設見学、座談会、松浦さんによる「JINRIKI」の体験を行いました。(「JINRIKI®」は芝生や土の路面、砂利道や積雪時・砂浜など今までは極めて困難だった不整地での車いすのスムーズな移動を可能にする車いすの補助装置です。)

介護用リフトの体験

浮かせて引く「JINRIKI」を使うとデコボコな道でも簡単に移動ができます。

座談会

施設見学

この日は盛り沢山の一日でした。参加いただいた皆様、ありがとうございました。