特別養護老人ホームにおける多床室のプライバシー保護のための改修(報告)


特別養護老人ホームの多床室のプライバシー保護のための改修工事が昨年の11月30日に完了しています。
(北海道の補助金を活用させていただきました。)

2床室を5室、4床室を5室、計30名分の改修工事を行いました。多床室は全体で50床ですが、過去に一部改修した居室を除いた部分の改修となります。

before 
これは4床室の2名分の写真ですが、平成3年に開設してからそのままの設備です。仕切りはカーテンのみで、電気も各個には無く、「施設感」を残す雰囲気でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

after

これは4床室の入り口からみた写真です。4名分の仕切りが出来ました。柱は木で出来ています。また少しでも光を通すために障子(強度のある障子です)にしました。

居室の入り口は、カーテンを付け出入りし易いようにしています。照明は古い和のものからシーリングライトに変更しています。

 

 

 

 

 

 

個々にはダウンライトとベッドサイドにライトを設けています。また床の面材と壁・天井のクロスも張り替えを行いました。

 

 

 

 

 

 

これは物干しを通すフックです。上着なども掛ける場所が欲しいと、職員からの要望でつけました。

 

 

 

 

 

 

これは2床室です。狭いようにもみえますが、案外狭く感じません。

 

 

 

 

 

 

 

改修の効果として、入居者の方は自室で過ごす時間が増えています。旅館みたいだね・・などのお声を頂いています。

改修前は個を仕切るものはカーテンのみでしたので、居室に職員や家族が入ると休んでいた入居者が目を開けるなどの状況でした。改修後は入居者からは周りを気にせず以前よりも落ち着いて過ごすことが出来るようになった、という感想が聞かれています。
ご家族からも面会時にゆっくり周りを気にせず過ごすことが出来るという感想が聞かれています。私物を置くスペースは狭くなりましたので、幾分不自由さはあると思いますが、改修によりプライバシーを確保するという目的は果たせたのかなと思っています。